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火災に強い「省令準耐火構造」の住宅とは?準耐火構造との違い、メリットも

2022.12.04

川野谷 隆

道央支店 川野谷 隆


こんにちは。イワクラホームの道央支店の川野谷です。

 

大切な命や財産を守るためにも、火災に強い家を建てたいですよね。

 

人が暮らす住宅は、万が一の火災時に被害を抑えるよう、法律で建物の構造や用いるべき材料などが決められています。

具体的には「耐火構造」、「準耐火構造」、「省令準耐火構造」などの基準があります。

 

木造住宅は火災に弱いという印象をお持ちの方は多いかもしれません。
しかし、同じ木造住宅でも「省令準耐火構造」に適合した住宅は火災に強く、そのため火災保険料も割安に設定されています。

今回は「省令準耐火構造」とは何か、その概要やメリットについてお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

 

省令準耐火構造とは?準耐火構造との違いも

省令準耐火構造とは何か、ご紹介するとともに準耐火構造についても違いをお伝えします。

 

省令準耐火構造とは

省令準耐火構造とは、建築基準法に定められている「準耐火構造」とは違い、 フラット35などの住宅ローンを提供する「独立行政法人 住宅金融支援機構」が独自に定める基準を満たしている構造で、建築基準法の準耐火構造と同等の耐火性能を有する構造です。

財務省および国交省所轄の省令として設定されています。

 

住宅金融支援機構が定めた以下の工法のどれかに適合していることが条件となっています。

 

  • ・木造軸組工法もしくは枠組壁工法(2×4)住宅
  • ・プレハブ住宅
  • 住宅金融支援機構が承認する住宅もしくは工法

 

なお、イワクラホームの住宅はツーバイフォー(2×4)工法なので、「省令準耐火構造」の適合住宅となっています。

 

準耐火構造とは

建築基準法で定められており、階数が低く、延べ床面積が小さい建物に該当する、「耐火構造」に次ぐ耐火性能基準です。

建物の主要構造部の耐火性は耐火構造に準じ、火災に対して最長1時間(仕様によっては最長45分)、倒壊や延焼せずに耐えることが求められます。

さらに、開口部には防火戸などの防火設備を備える必要があります。

 

この準耐火構造で建てられた建物を「準耐火建築物」といいます。

 

 

「省令準耐火構造」の特徴をさらに詳しくご紹介

 

特徴1 隣家からのもらい火を防ぐ

「省令準耐火構造」は、隣家などから火をもらいにくくする延焼防止のための構造としています。
外壁・軒裏を防火構造(30分耐火)にする、屋根に瓦やスレートなどの不燃材を使用するなどの条件はこのための仕様です。

 

特徴2 他の部屋への延焼を遅らせる「ファイアーストップ」構造

第2の特徴は建物内部での延焼についてもできるだけ遅らせる構造になっている点です。

火災が発生したとき、火は壁内の隙間や天井裏を通って燃え広がりますが、

「省令準耐火構造」の建物はファイヤーストップ材を設けることで、壁の内側や天井裏を通って火が住宅全体に燃え広がるのを防ぎます。

 

イワクラホームの住宅で採用しているツーバイフォー工法の場合では、床や壁を構成する「枠組材」が空気の流れを遮断するファイヤーストップ材となり、火が燃え広がるのをくい止めることが可能です。

引用:一般社団法人日本ツーバイフォー建築協会

 

また、床根太、枠組材などが一定間隔で組まれている床や壁の内部構造は、防火区画がいくつもつくられているのと同じ状態です。

この一つひとつの区画によって火の進行はさらに遅くなります

建設省(現国土交通省)建築研究所の火災実験室温比較によると、木造軸組住宅は約10分で火災のピーク(約1,000℃超)になるのに対し、ツーバイフォー住宅が1,000℃になるのは約35~40分後。

 

ツーバイフォー工法の住宅が、高い耐火性を有し、初期消火や避難の時間を確保できることがわかります。

 

 

省令準耐火構造のメリット・デメリットは?

耐火性に優れた「省令準耐火構造」のメリットは、なんといっても命と財産を守れること。

火災が起きても倒壊や延焼を一定時間防ぐので、その間に初期消火活動や避難ができ、火災の被害を最小限に抑えることができます。

 

延焼を抑えられるので、自分の被害だけでなく近所への被害も最小限にできますね。

 

また、火災に強い住宅は火災保険料が安くなるというメリットも。

火災保険料は火災が起きたときの被害想定などから決まるため、被害を抑えられる「省令準耐火構造の建物」の住宅は、火災保険料が安くなるのです。

 

<火災保険の構造種別>

  • ・M構造:マンション構造
  • ・T構造:耐火構造
  • ・H構造:非耐火構造

と3種類に区分され、それぞれ保険料が異なります。

 

「T構造」はコンクリート造・コンクリートブロック造などと同じ構造区分であり、「省令準耐火構造」はこの中の「T構造」です。

なお、「T構造」には準耐火構造・耐火構造の住宅も含まれます。

 

2023年1月現在、火災保険の最長加入期間は5年となっており、住宅ローンをご利用になる場合は5年ごとの更新が必要です。

一般の木造住宅は「H構造」となりますが、この「H構造」よりも「T構造」の方が保険料が割引になります。
住宅の工法を選ぶときは、この点を考慮に入れてご検討ください。

 

耐火性の高い建物を建てるデメリットはコストです。

不燃性の材料や耐火構造を採用するため一般的な木造住宅よりも建築費用が高くなる場合があります。

また、素材が限定されたり、延焼を防ぐために各部屋を区切ったりなどデザインや間取りに制限があり、思い通りのデザインにできない可能性があることも知っておきましょう。

 

 

まとめ

人が暮らす住宅は、万が一の火災時に被害を抑えるよう法律で建物の構造や用いるべき材料などが決められています。

木造住宅は火災に弱いとお考えかもしれません。

しかし、同じ木造住宅でもイワクラホームのツーバイフォー住宅が適合する「省令準耐火構造」に適合した住宅は火災に強く、そのため火災保険料も割安に設定されています。

 

耐火性が高いほど建築コストが高くなる傾向もありますが、5年ごとの更新の火災保険料は割引になります。

命と財産を守るため、バランスをとりながらぜひ検討してみてください。

 

札幌・旭川・苫小牧・室蘭の注文住宅を建てるなら、ぜひイワクラホームにご相談ください!

この記事を書いた人

川野谷 隆

川野谷 隆

住宅事業部 道央支店営業担当。経験年数もうすぐ30年。
宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。
個人の新築住宅担当件数は220棟を超えました。
ご契約のみならず、お引渡し後も「安心と信頼」をいただけるよう心掛け、日々、取り組んでいます。

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