断熱材の種類とは?北海道での選び方や断熱材の大切さ
こんにちは。イワクラホーム旭川支店の開本です。
寒い冬でも暖かく快適な生活を過ごしたいですよね。
特に、寒い冬のある北海道の住宅づくりには断熱材が欠かせません。
今回は意外と知らない住宅の断熱材の基礎知識をご紹介します。
主要な断熱材の種類や特徴、断熱材の施工方法、北海道の住宅での断熱材の重要性についてお話します。
断熱材の種類、基礎知識をご紹介!北海道では?
断熱材とは、素材の中に空気の層を作ることで熱伝導を下げ、外気の温度を家の中に影響させないようにするものです。
大きく分けて「繊維系」と「発泡プラスチック系」の2種類があります。
繊維系断熱材とは
素材の細かい繊維の間に空気を閉じ込めることで熱伝導率を下げます。
素材となる繊維の太さや密度によって断熱性が異なります。
繊維系断熱材で住宅によく使われているものをご紹介します。
■グラスウール
ごく細いガラス繊維でできている断熱材です。
安価で軽量、火災に強く、防音効果も高いのが特徴です。
ガラス繊維ですのでシロアリなどの虫にも強いです。
安価で施工できるため、住宅の断熱材としては最もよく使われる断熱材の一つではないでしょうか。
イワクラホームでは、壁・床に高性能グラスウールを採用しています。
■セルロースファイバー
綿や新聞紙、段ボールなどを原料とする木質繊維の断熱材です。
湿度を一定に保つ調湿性に優れているのが特徴で、難燃性能や防虫効果もあります。
施工に手間がかかり高価な断熱材の部類に入りますが、天然素材ということもありエコの観点からも注目が高まっています。
イワクラホームでは、2階天井に吹き込み用セルロースファイバーを採用しています。
■インシュレーションボード
木材の廃材や端材などを廃木材チップに加工し、ボード状に成形した断熱材です。
木材の持つ調湿効果や消臭効果があります。
廃材となる木材を再利用しており、エコの観点からも時代にマッチした断熱材と言えます。
■羊毛断熱材
羊毛を原料としている断熱材です。
羊毛の洋服をリサイクルしたり、衣類として流通させられなかった羊毛を使ったりして作られます。
調湿性に優れており、なじみ深い素材で安心感や信頼感が強い断熱材です。
■ロックウール
鉱石や火山岩を高温で加工して作られる人造鉱物繊維を原料とする断熱材です。
アスベストの代替材として使われるようになったのが始まりです。
撥水性、耐火性、吸音性に優れています。
発泡プラスチック系断熱材
プラスチック素材の中に細かい泡を閉じ込めて空気を層をつくることで断熱します。
それぞれのプラスチック自体がどのくらい熱を通しやすいか、含まれる泡の大きさや数によって断熱性が異なります。
現場で必要な場所に吹き付けて発砲させる施工方法と、工場で発泡させてボード状に成形してから使用する施工方法があります。
発泡プラスチック系の断熱材で住宅によく使われるものは下記のようなものです。
■ウレタンフォーム
ポリイソシアネートとポリオールという成分を発泡材などと一緒に混ぜて作る断熱材です。
価格は比較的高価ですが、気密性や耐久性が高く、長期間の使用にも安心感があります。
■ビーズ法ポリスチレンフォーム
「EPS断熱材」とも呼ばれる断熱材で、ビーズ上のポリスエチレンが原料となります。
水に強いのが特徴で、軽くて扱いやすいため施工もしやすく、価格も比較的安価です。
イワクラホームでは、洗面室・浴室の基礎部分にこの一種である「セルボード」を採用しています。
■フェノールフォーム
フェノール樹脂という熱に強い樹脂を素材として、ヨーロッパの寒冷地から広まってきた断熱材です。
難燃性、防火性、耐薬品性などに優れています。
柔らかく、カッターナイフなどで加工がしやすいのも特徴です。
イワクラホームでは、熱橋を防ぐため中間階の床外周壁側面にこの一種である「フェノールフォーム」を採用しています。
北海道の住宅会社ではどんな断熱材を使用?暖かい家づくりのコツ
私たちイワクラホームでは、住宅の部位別にさまざまな断熱材を使用しています。
暖かい家づくりのコツを、例を出して参考にご紹介しますね。
断熱材使用例
壁・床:高性能グラスウール16K
天井:吹き込み用セルロースファイバー25K
浴室の基礎:セルボード(ビーズ法ポリスチレンフォームの一種)
中間階の床外周壁側面部分:ネオマフォーム(フェノールフォームの一種)
断熱材の性能や特徴は一長一短です。
すべての場所に万能な断熱材を求めるのではなく、部位毎に適した断熱材を使用することが大事!
北海道や寒冷地の寒さにも耐えうる住宅が叶います。
特に、イワクラホームのツーバイフォー住宅は高い断熱性能を誇ります。
例えば外周壁にはツーバイシックス材を使用しているので、従来のツーバイフォー材よりも壁が厚く140mmの厚さがあります。そこに高性能グラスウールを充填しています。
さらに断熱性能を高めたハイクォリティ仕様では、内側の高性能グラスウールに加えて、外側に高性能フェノールフォームを貼り、2種類の断熱材による内外ダブル断熱を採用!
こうすることで壁の断熱材の厚さは内外合わせて200mmになり、最高基準の断熱性を確保できます。
住宅の断熱性能を表す指標である「UA値」を確認するのも大切です。
イワクラホームのハイクォリティ仕様モデルプランの試算では、北海道地域基準値より4割以上高性能となるUA値0.26を実現。
さらなる高性能エネルギー住宅の基準となるHEAT20 G2基準(UA値0.28)を上回り、世界トップクラスの断熱性能を誇る高性能断熱住宅となっています。
断熱材の施工方法「充填断熱」と「外張り断熱」とは?
断熱材を住宅に施工する場合、主に2種類の施工方法があります。
住宅構造の内側に施工する「充填断熱」
充填断熱とは、木造住宅の壁や天井の内側に断熱材を取り付ける方法です。
イワクラホームの住宅はこちらの断熱方法です。
最もオーソドックスな施工方法のため、さまざまな種類の断熱材取り付けが可能でどのような間取りやデザインにも対応でき、比較的安価に施工することができるのがメリット。
ただし壁の中の柱と柱の間の空間に施工するため隙間ができやすく、隙間ができると断熱性能や気密性能が低下してしまう可能性があります。
室内側で気密性が確保できなければ壁の中で「内部結露」が起こる可能性もあるため、施工時に注意が必要です。
イワクラホームでは、「イワクラホームの家づくり」でもご案内している通り、お施主様にお約束した性能を確実に実現するため、設計、生産と貫かれてきた自主管理体制を施工段階においても徹底しているので、ご安心ください。
住宅構造の外側に施工する「外断熱工法」
断熱材を木造住宅の外壁の外側に取り付ける施工方法です。
隙間なく貼り付けることができるため、特に北海道や寒冷地で多く採用されています。
外側に取り付けるため施工が容易で、隙間ができにくいため結露の心配が少ないのがメリットです。
しかし外に断熱材を取り付けることになるので、断熱材は充填断熱と比較して劣化しやすく施工コストも高めです。
イワクラホームのハイクォリティ仕様では、従来の内側の断熱に加えて、外側に断熱を付加して断熱性能を高めています。
北海道の住宅作りには断熱材が大切!
せっかく建てる家ですから、快適に過ごせる家にしたい!誰もがそう思うはずですよね。
家を建てる時、間取りや広さ、デザインについて考えない方はいないと思います。
ところが「断熱」については、素材が~施工方法が~とちょっと難しい部分もあり、自分で考えるのを早々に諦めてしまう方も多いです。
特に、北海道などの寒冷地では断熱材は住みやすい家づくりの重要事項!
外気をきちんとシャットアウトして夏は涼しく、そして冬は暖かく暮らすために必ず考えなくてはいけない部分です。
そのために少しでも断熱材の知識を得ておくと、家づくりの話し合いで確認しやすいですよね。
適切な断熱材を施工して、住宅の断熱性が高ければ冬の暖房費削減にもなりますよ!
暖房の使用量が減れば消費エネルギーや温室効果ガス排出量も減るため、地球環境にも優しいのです。
エコノミー&エコロジーの観点からも住宅の断熱材を考えてみませんか?
また、住宅の断熱性能は健康面にも影響があると言われています。
寒い家で暮らしている人と暖かい家で暮らしている人では10年後の高血圧発祥リスクが6.6倍、寿命も4年の差ができるという研究結果もあるそうです。
ぜひこれを機に断熱材に興味を持ち、暖かく快適な家で健康に暮らしましょう!
まとめ
北海道など寒冷地の快適な家づくりには欠かせない「断熱」。
住宅に使われる断熱材は素材によって大きく「繊維系断熱材」と「発泡プラスチック系断熱材」の2種類に分かれます。
それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるので、住宅の構造や部位に合わせて最適な断熱材、施工方法を選ぶことが必要です。
厳しい冬のある北海道だからこそ、快適に暮らすためにも住宅の断熱性能は重要な問題。
高性能な断熱材を上手に使って、暖かく快適な家づくりを実現しましょう!
「イワクラホームの家づくり」もぜひご参考くださいね!